[2010年1月アーカイブ]

 「後期デザイン」と「行為からのデザイン」というキーワードを掲げるpingpongプロジェクト。
公立はこだて未来大学での次回ワークショップ参加申し込みの締切も迫り、本エントリで公立ははこだて未来大学でのワークショップがどういったものになるか思いを馳せつつ、PRしてみようと思います。

公立はこだて未来大学の学生の方は、少しでも面白そうと思って頂けたらお気軽にご応募ください、ご応募お待ちしております!


[募集案内について]
募集案内については本ブログ前回エントリに詳しく紹介しておりますので参照して頂けると嬉しいです!


[Augmented Campus @ FUN というコンセプト]

 「後期デザイン」と「行為からのデザイン」をキーワードに活動を続けてきたpingpongは今回、更なるプロジェクトの発展として「Augmented Campus @ FUN」というテーマを掲げています。
本エントリでは「Augmented Campus」というテーマがどういったものなのか例を交えながら解説し、最後に「後期デザイン」「行為からのデザイン」とは何か紹介したいと思います。

まず、今回公立はこだて未来大学ワークショップでは、
pingpong touch × pingpong engine × pingpong map × pingpong Wikiの4つのツールを用いて、「後期デザイン」×「行為からのデザイン」を実現し、キャンパスという場の体験をどのように拡張出来るか =「キャンパス」を「Augmented Campus」にできるか、ということを目的としています。

具体的には、pingpong touchというはこだて未来大学のキャンパス地図を取り込んだアプリを利用して、キャンパス内での行為情報を学生に皆さんにつぶやいてもらい、位置情報×行為情報を収集します⇒これが自動的にpingpong Wikiにデータログとして蓄積されます(下図:イメージ図)。

resized_pingpong touch & wiki 3.png
次に、つぶやいて頂いた行為情報をpingpong engineを利用して分析します。
例えば、
・自身の行為についてのつぶやきなのか
・他者の行為についてのつぶやきなのか
・現実に行った行為のつぶやきなのか
・非現実についてのつぶやき (=行おうとしてできなかった or やりたいと思った) なのか
というような軸で様々に抽出し、
さらにそれらを位置情報と合体させ、pingpong mapを使って可視化します。

resized_hakodate1.pngpingpong mapの可視化とpingpong Wikiの行為情報ログを組み合わせて考えることで、
・どこに人々の行為が集中しているか
・ある場所とある場所の行為の関連性(例えば人が集まりそうな場所なのに人が集まらないのは、近くに別の行為集中が起きているのが原因だ、など)
を可視化することが出来ます。
また、
・「ある場所」では実は「こういった行為やイベント」が期待されてる
・「ここでこういうことがあったら良いのに」と思われている
というような情報を掘り出すこともできるかもしれません。


[想定具体例]

例えば:はこだて未来大学の学生の方はかならず通るだろうこの入口。

resized_はこだて入口.jpg
グリッド上になっている窓が「ウィンドウ」であっても良いと考えてみます。
つまり、プロジェクションするでも、デジタルサイネージ的な表示方法を応用するにしても、入り口周りのグリッドを贅沢な掲示板であるかのように使ってみる。そういったことをもしかすると学生や教員、学校管理者の方、誰かが考えていたかもしれません。

resized_hakodate2-2.png

例えば②:
1階にあるプレゼンテーションスペース。
・学生A:この丸い窪みで屋内カマクラでも作って鍋をしたい。
・学生B:カマクラの中でロウソク使ってI川J二の怖い話とか聴きたい。
 RT@〇〇:この丸い窪みで屋内カマクラでも作って鍋をしたい。
・事務局A:屋内カマクラは無理です。稲G淳Zなら可能です。
・学生C:え、I川J二いけんの?
・教員A:稲G淳Zくるならプレゼンテーションスペースじゃ狭いでしょ。(つづく,,,)

resized_hakodate4-4.png
という形で、おそらく屋内カマクラもI川J二も却下ですが、
教員や学校事務員や学生の立場の垣根を超え、場と結びついて連鎖して行く行為情報や意図の中から、実現したいと思えるような場の利用方法が淘汰されて浮かび上がってくるかもしれません。

例えば③:
ガラス越しに見えるはこだて裏夜景。
これを後景に利用しつつ、各グリッドを一つのセルと見立てたキュビズム的な何か。。
季節によって変化して行く後景を利用して何かできるかもしれない。
もしかするとはこだてのこの景色を背景にした何かステキなデザインや行為が見えてくるかもしれません。

image.jpg.scaled1000.jpg
以上のような例①~③のように、考えつかなかったような人々の行為や、想定されていなかった場の利用方法が見えてくるかもしれません。

公立はこだて未来大学という大学キャンパスにおいて、仮想上・ウェブ上でユーザの行為が集積される。そして集積の過程で自然と場にマッチした行為が淘汰されつつ残存し、その場の持つ一般性として顕在化する。そしてそれが現実空間のリデザインに反映される。
このように「現実空間」と「仮想空間」が密接に関係しながら生成しあう。これが「Augmented Campus @ FUN」のコンセプトです。


[後期デザイン]
以上のようにpingpongプロジェクトは、
pingpong touch、pingpong engine、pingpong map、pingpong Wiki、
これらのツールがそこに設置されているだけで、学生・教員・学校管理者・設計者などの立場の違いを超えて収集された「行為の集合」的情報を利用し、場のリデザインを考えることができるのではないかと考えています。これが「後期デザイン」のひとつのコンセプト=設計者とクライアントなどの二項対立性を無化する、ということを意味しています。
また、pingpongのアプローチによって、場が自身のコンテクストを読み込みながらリデザインし続ける、そういったことを実現できるかもしれない。つまり、オートポイエティックに場が生成され続ける=場が場の持つ一般性のようなものを体現しながら自己生成し続けるようにできるかもしれない。それもまた「後期デザイン」が射程に入れるもう一つの目標だと考えています。

はこだて未来大学のワークショップでは、同じキャンパスを使っている他の学生がどういった観点でキャンパスを利用しているかということを垣間見ることができると思います。日常的に使っているキャンパスで、普段は意識していなかった当たり前な場所に面白さを発見することもできると思います。
少しでも興味を持ってくだされば、是非ご応募してください、お待ちしております。
pingpongスタッフ一同、2月15日(月)~2月18日(木)のワークショップでお会いできることを楽しみにしてます。





2010年のご挨拶

20100112 07:42PM  posted by pingpong   comments(0) | trackbacks(0)
遅ればせながらpingpongより新年の挨拶を申し上げます。

昨年、pingpongをご支援くださりました皆様、本当にありがとうございました。
本年も何とぞご支援賜りますようお願い申し上げます。


pingpongは本年をより一層の飛躍の年と出来るよう、今後も様々に活動を重ねていく予定です。

2月には公立はこだて未来大学でのワークショップ、
6月には東京大学において更なるワークショップと、積極的に活動を行って行く予定です。


そして明日早速、次月の公立はこだて未来大学でのワークショップに向けた説明会を開催します。
以下、明日の説明会についての詳細です。


[ワークショップ@公立はこだて未来大学、説明会開催]

日時:2010年1月13日(水)14:50~16:20
場所:本棟3階大講義室
内容:
東京大学・知の構造化センター・pingponプロジェクトメンバーによる
「行為の集合から立ち上げる情報環境デザインの提案・実践ワークショップ」の
詳細および募集に関する説明を行います。

はこだて未来大学の学生のみなさんは、奮ってご参加ください。


では、繰り返しになりますが、本年もpingpongをよろしくお願い申し上げます。



pingpong003ワークショップ@公立はこだて未来大学
「行為の集合から立ち上がる情報環境デザインの提案・実装ワークショップ」

□概要
公立はこだて未来大学キャンパス内における人々の行為を東京大学・知の構造化センターにおけるデザインプロジェクトpingpongが開発しているツールを用いて収集し、それらの情報の可視化を通じて、環境の深い理解に基づく情報環境デザインの提案・実装を行います。行為の集合(複数性)から立ち現れる関係を明らかにし、関係が織りなす構造を通じてデザイン提案を行うオリジナルの集合知的プロセスを用いて、新しい情報環境デザインの実装を目指します。

□ワークショップ用Twitterハッシュタグ#ppfun
キャンパス内における行為をTwitterを利用して集めます。ワークショップ参加者以外の方も投稿できます。

□日程
全4回
2010年2月15日(月)〜2010年2月18日(木)(13:00〜17:00)
ただし、データ収集のための事前準備期間を別途設ける

□講師
藤田篤(公立はこだて未来大学システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科・准教授)
岡瑞起(pingpongプロジェクト・リーダー/東京大学・知の構造化センター・研究員)
李明喜(pingpongプロジェクト・ディレクター/デザインチームmatt・主宰)
橋本康弘(pingpongプロジェクト・メンバー/東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻・講師)

□定員
20名(公立はこだて未来大学の学部生・大学院生に限定)

□募集案内
下記の内容を (公立はこだて未来大学・藤田篤)までメールにてお送りください。
件名は「pingpongワークショップ」としてください。
(1) 所属学科
(2) 学年
(3) 名前
(4) iPod/iPhoneを持っていれば機種名
(5) 応募動機(140字以内)
なお、全4回通しでの参加が前提となりますので、予めご了承ください。
★デバイスとしてiPhoneとiPod touchを使うので、持っている人を優先します。
★持っていない方が採用された場合は、貸し出します。

□募集期間
2010年1月13日(水)〜2010年1月24日(日)  2010年1月30日(土)まで延長しました!

□pingpongプロジェクトについて
pingpongは、「デザイン」を構造化することを目標に東京大学知の構造化センターを拠点に立ち上げられた研究プロジェクトです。2009年4月の発足以来、コンピュータ科学者、デザイナーなどさまざまな関連分野の専門家を巻き込みながら意欲的に研究と実践を重ねています。特に現在は、ウェブ工学、言語処理技術を応用し、我々と我々の周囲に偏在するモノやコトの間に、どのような行為がどのように介在しているかを浮かび上がらせるツールおよびツールを用いたデザインプロセスの研究開発を行っており、その開発や運用を通して「デザイン」の持つ可能性を探求しています。

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